外資マーケ・広告代理店・戦略コンサル・VCを渡り歩いたキャリア観

 
  • 就職・転職にあたって、キャリアの考え方がわからない。
  • 外資メーカー・広告代理店・戦略コンサルティングファーム・ベンチャーキャピタル(VC)への就職・転職を考えている。
  • 20代でどのようなキャリアビジョンを持つべきかがわからない。

こんな疑問やお悩みに答えます。

この記事でわかること

  • 図を用いたキャリアの分かりやすい考え方
  • 外資メーカー・広告代理店・戦略コンサルティングファーム・ベンチャーキャピタル(VC)を渡り歩いたキャリア観と、それぞれの業界・企業の特徴
  • 就職活動・転職活動の参考情報

 

この記事を書いている人:チルbot

  • 東大・海外大を卒業後、外資メーカー・(広告代理店)・外資戦略コンサル・VCにて勤務

 

読者の皆様への前置きメッセージ

読者の皆様から多く頂くメッセージやご質問の1つに「就職・転職などのキャリアについてもっと教えて欲しい」というものがあります。

外資マーケター → (広告代理店) → 外資戦略ファーム → VC → ニート(現在)という複雑なキャリアを歩んでいることもあって、また考え方についても自分の中で体型立った整理がされています。(広告代理店は1年以下の在籍のため割愛することが多いです)

そこで今回は、私自身が考えているキャリアを捉えるための秘訣となるコツと、実際に私がどのようなことを考えてキャリアを歩んできたかをご紹介したいと思います。

この記事を読めば、就職活動・転職活動のどちらにおいても、キャリアを捉える解像度が圧倒的に上がるはずです。

キャリアを捉えるコツ

まずは、就活でも転職でも支えるキャリアを捉えるコツから説明したいと思います。

私がキャリアについて考える時には以下のような「マッピング図」をよく用います。タテ軸には所謂「業界(Industry)」と呼ばれるものを、そしてヨコ軸には世の中の会社が共通で持っているような「機能(Capability)」を並べたものです。(図の中に書いているものはその一部です)

業界と機能によるキャリアのマッピング

あらゆる会社や職種はこの上にプロットすることができます。例えば、経営というヨコ軸でタテ軸の会社にコンサルティングを行うマッキンゼーやBCGは以下のように、

人材というヨコ軸について、採用支援という観点でタテ軸の会社のサポートを行うリクルートキャリアは以下のように表すことができます。

そしてタテ軸の会社については、例えば消費財メーカーで言えば、技術職・マーケター・営業職という職種ごとに以下のようにプロットされることがわかります。つまり「マーケター」という仕事をしたい場合はタテ軸の会社では配属リスクがあるため、「マーケティング」というヨコ軸の会社を選ぶことも有効であるということです。

そしてサイバーエージェントのような会社であれば、エンジニア・広告営業といった職種ごとに以下のようにプロットされるでしょう。

以上の会社や職種を全てプロットすると、以下のようになります。このように「マッピング図」を用いれば、「自分はタテ軸とヨコ軸のどちらに関心があるか?」「キャリアをタテヨコどのように広げていくべきか?」などを直感的に掴み、考えることができるのです。

外資マーケ・広告代理店・戦略コンサル・VCを渡り歩いたキャリア観

この「マッピング図」を用いて、外資マーケ・広告代理店・戦略コンサル・VCを渡り歩いた私のキャリア観をご説明したいと思います。

新卒:外資メーカーのマーケティング職(マーケター)

正直学生時代にはあまりキャリアのことを真剣に考えていなかったのですが、元々の興味もあって漠然と以下のようなことを考えていました。

就活にあたって考えていたこと
  • 人が何かに興味を持つメカニズムを知りたい
  • その際、アドバイザー側(ヨコ軸)で薄く広くよりも事業側(タテ軸)で深く知りたい
  • グローバルな環境に身を置きたい(留学も影響)

1つポイントを挙げるとするならば2点目「その際、アドバイザー側(ヨコ軸)で薄く広くよりも事業側(タテ軸)で深く知りたい」でしょうか。コンサルや広告代理店も考えていたのですが、ヨコ軸で様々な業界に携わることができる分、取り組み具合は浅くなってしまうだろうと考えていたのです。

そんな理由から就職した新卒の外資メーカーのマーケティング職は、タテ軸のIndustry(業界)は「消費材」、ヨコ軸のCapability(機能)は「マーケティング」に位置していたため、以下のような位置付けだったわけです。

外資マーケ時代の業界と機能によるキャリアのマッピング

広告代理店のプロデューサーへ転職

そして、1年ほど経つと仕事もある程度一周した感があったため(極めたというわけでは当然ございません・・・!)、「このまま今の位置付けを深めるか」「位置付けを変えるか」という選択について考えるようになりました。

結果として「マーケティングというヨコ軸は変えず、タテ軸の幅を広げてみよう」という結論に至りました。というわけで、「様々なIndustry(業界)のクライアントにマーケティングサービスを提供する」広告代理店へ転職したのです。つまり以下のような位置付けですね。

広告代理店時代の業界と機能によるキャリアのマッピング

特徴を挙げるとすると、外資メーカーでマーケターをしていたのに、営業(プロデューサー)職になったという点でしょうか。

これはまたの機会に説明できればと思いますが、マーケターを含む様々な職種からなるチームメンバーをマネージして1つのものを作り上げるのが広告代理店の醍醐味だと思っていたので、チームマネジメントとクライアントワークを行う営業(プロデューサー)職を選んだということです。

この「全体をマネージする」という観点が、この後の戦略コンサルへの転職にも繋がります。

外資系戦略コンサルティングファームへ転職

広告代理店で仕事をすると、良くも悪くも色々なギャップを感じることとなりました(これについてはまた詳しく書きたいと思います)。「違和感を放置する」ことは良い結果を招かないので、入社3ヶ月ほどで別のキャリアを探すという暴挙に出ました。

最も大きかったギャップは「点のマーケティングやプロモーションを単発で行うだけではクライアント課題に適切に応えることができない」というものです。広告代理店はヨコ軸のCapability(機能)を拡張してはいますが、やはり主な提供価値はマーケティングに縛られてしまいます。

そのため「ヨコ軸のCapability(機能)に縛られず、クライアントの本質的な企業価値向上に寄与したい」という思いから、戦略コンサルへ転職することとなりました。戦略コンサルで主に向き合うのは経営レイヤーのイシューですが、それにはあらゆるCapability(機能)が紐づくため、位置付けとしては以下のようになります。実際にタテ軸・ヨコ軸ともに幅広い案件に携わらせて頂きました。

戦略コンサル時代の業界と機能によるキャリアのマッピング

戦略コンサルのこの守備範囲の広さは、就活市場や若手転職市場においては非常に魅力的に映ることが多いのですが、忘れてはいけないことがいくつかあります。

詳しくはまた別の記事にまとめられたらと思いますが、1つ紹介させてください。

実効性のないただの戦略提案は無価値

かつて世の中の変化のスピードが今よりも遅かった時代は、時間をかけて調査を行い、それを元に仮説を構築し、実行に移すということが成立しました。

しかし、インターネットやモバイルの普及によって圧倒的に変化のスピードが加速した現在では、この方法はどんどん通用しなくなっています。調査を行ってから仮説を構築するまで、また構築した仮説を実行するまでの間に、状況が変わってしまうようになったからです。そのため、仮説という青写真を描くことだけに最早価値はなく、実施まで持ち込むことにこそ価値が見出されるようになっています。(もっというと、実施して終わりではなく継続的な企業成長に寄与しなければいけません)

つまりは、Industry(業界)というタテ軸、Capability(機能)というヨコ軸に加えて、「深さ」とも呼ぶべき3つ目の軸が存在するということです。これは「戦略(Strategy)〜実行(Implementation)」という軸で表されます。

キャリアのマッピングにおける3つ目の軸

この3つめの軸を用いると戦略コンサルは、以下のような位置付けで表すことができます。つまりIndustry(業界)というタテ軸、Capability(機能)の広さはあるものの、3つ目の軸「戦略(Strategy)〜実行(Implementation)」においては、名前の通り圧倒的に戦略(Strategy)寄りで、実行(Implementation)の性質は極めて弱いということです。

戦略(Strategy)〜実行(Implementation)による比較

3つ軸があるこの図で比較するとややこしいので、ヨコ軸を「実行(Implementation)」、タテ軸を戦略(Strategy)」、そしてバブル(円)の大きさを「Industry(業界)とCapability(機能)の掛け算としての面積の広さ」とした以下の図で今までの3社を比較すると以下のようになります。

外資メーカーは実際に商品を販売しPL責任を負う(当時の自分が負っていた分では当然ありません)ので、実行(Implementation)は最も高いがバブルのサイズは小さい。広告代理店は戦略(Strategy)から実行(Implementation)まで幅広くバブルのサイズも大きいが、落ちてくることはマーケティング課題以下のことが多いため超蒸留の戦略(Strategy)の性質は弱い、そして戦略コンサルは超上流の戦略(Strategy)の性質が強いが、実行(Implementation)の性質は極めて弱いということです。

コラム

戦略コンサルティングファーム各社もこうした流れを受けて、当然「実行(Implementation)」のケイパビリティを補完しています。マッキンゼーはImplementation Consultantというクライアント常駐で実行を担う職種の採用を進めており、BCGも規模拡大を図っています。またデザインファームの買収などによるケイパビリティの拡充も見逃せないでしょう。

一方、ITやデジタルが経営イシューとなる中で、アクセンチュアのような巨大リソースを抱えたITコンサルティング会社が領域を侵食しているのに対し、ピュアな戦略部分だけでどれだけサステナブルに戦うことができるか、私は疑わしく考えていたりもします。

VC(ベンチャーキャピタル)へ転職

戦略コンサルティングファームでの仕事は非常にエキサイティングでした。しかし、元々スタートアップでインターンをしていたり、友人がスタートアップを立ち上げていたりしていた私にとって、戦略構築に多大なリソースをかけることが今の世の中でどれだけ価値を生むのか、疑わしく感じ始めていたのは上記の通りです。(当然、戦略が全く意味がないということではありません)

かつ、戦略ファームのクライアントはイスタブリッシュな大企業ばかりです。つまり100が90にならないような打ち手だったり、98を100にするようなアジェンダが多く、「果たしてこれは世の中に大きなインパクトを与えることなのだろうか?」と疑問が生じてきました。

そうした思いが、0から1を産み出して世の中を大きく変革してゆくベンチャー・スタートアップ企業を支援するVC(ベンチャーキャピタル)への転職へと繋がりました。敢えてプロットすると、既存のマッピングをぶち壊すようなイノベーションやディスラプションを間接的に生み出すという意味で以下のような形になるでしょうか。

このプロットは、スタートアップそのものに見えるかもしれません。またベンチャーキャピタルの1番の提供価値はスタートアップへの資金注入ですので、ヨコ軸の「財務・経理」というケイパビリティに留めておくのが謙虚なのかもしれません。しかし、経営課題の特定と打ち手の設定から人材の採用支援などヨコ軸を網羅するような支援を、同じくタテ軸を網羅するような多様な投資先企業に提供するという意味では上記が正しいと私は考えています。

VC(ベンチャーキャピタル)を退職

通常ベンチャーキャピタルは10年のファンド運営期間が存在し、その間にあげたリターンの一部がファンド運営者の報酬にもなったりします(「キャリー」などと呼ばれますが、それがもらえるかどうか、またその割合は役職や貢献度によって異なります)。

そのため、通常であれば運営期間満期まで頑張るのが筋ですし、それが所属者にとっても有益なインセンティブとして働く設計になっているのですが、結果として私は2年ほどで退職しました。

理由としては、投資先で活躍するような同世代の熱にあてられて「起業かどうかはわからないけれどもっと自由に人生を生きてみよう」と思ったからです。なんだかんだこれまである程度真っ直ぐな人生を歩んできてしまったので、感性的に動いてみるのも悪くないだろうということ、起業家の場合はそれが「起業・事業」ということなのでしょうし、自分の場合は何なのか、もう少し時間をかけて見つけたいなと思っています。

まとめ

以上、キャリアを捉えるためのコツと、私自身のキャリアについてご説明させていただきました。

こうしたキャリア観の実現においては、何より新卒1年目から登録していた転職サイト・ビズリーチでの活動が役に立ったと思います。より詳しく聞きたい・相談したいという方は、ご質問・ご相談、受け付けているのでお気軽にどうぞ!

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