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レーシックとICL手術のメリット/デメリットを経験者が7項目で徹底比較

視力回復に悩んでいる方は、「レーシックとICL、どちらを選べば良いの?」と頭を悩ませていることでしょう。医者の友人、眼科の先生へのヒアリングを繰り返し、あらゆる観点からレーシックとICL手術を比較検討した立場から、それぞれのメリット・デメリットを徹底解説します。

この記事を読めば、レーシックとICL手術を比較する際の7つの観点、そしてご自身にどちらが合っているかが必ずわかるはずです。

(※ICL手術が気になる方は、品川近視クリニック(東京/名古屋/大阪/札幌/福岡)、先進会眼科(東京/名古屋/大阪/福岡)、 新宿近視クリニック(東京)では検査受診と眼科医への相談が無料でできるのでおすすめです(詳しくはこちらの記事をご覧ください))

記事の筆者
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東大・海外大を卒業後、戦略コンサルで勤務していた「チルbot」です!メガネ・コンタクト歴は20年以上、昼にはドライアイで目がカピカピでしたが、医師の友人や眼科の先生へのヒアリングを経て2020年にICL手術を実施、視力は0.03から1.5に回復し、夢の裸眼生活を実現しました。20代最高の投資・ICL手術について実体験から解説していきます

※ステマ規制への対応方針:当サイトの運営にあたっては、実体験を元に公平性/客観性を心掛け、読者の皆様を第一に取り組んでいます。商品提供や広告依頼を受け、広告/PRの内容が含まれることもありますが、コンテンツの基準や判断軸には一切関与させておりません。

目次 表示

レーシックとICL手術のどちらがおすすめか

それでは早速ですが、レーシックとICLのどちらがおすすめかは以下の通りとなります。

レーシックとICLのどっちがいいか
  • 手術後すぐに活動したい、どうしても手術費用を抑えたい方:レーシックがおすすめ
  • それ以外の方:ICL手術がおすすめ

レーシックとICL手術を比較する7つのポイント

この結論を得るために、レーシックとICL手術を、歴史の長さ・ライセンスの厳格性・可逆性・効果の持続性・合併症のリスクの低さ・眼球への影響の低さ・費用の安さという7つのポイントから比較しました。

そして各項目でのレーシックとICLのメリット・デメリット比較は以下の通りです。

レーシックとICL手術の7項目からの比較を図解で解説

こちらの項目それぞれについて、詳しく説明したいと思います(基礎知識として、レーシックとICLの違いについてはこちらの記事で詳しくまとめているのでご存じない方はぜひご覧ください)。

レーシックとICL比較①:歴史の長さ

最初の項目は「歴史の長さ」ですが、こちらはICLに軍配が上がります。レーシックの方が広く認知されているため直感とは異なるかと思いますが、実はICLはレーシックより長い歴史を持っているのです。

レーシックとICL手術の歴史
  • レーシックの歴史:30年以上(1990年にギリシャのDr. Pallikarisが考案した)
  • ICL手術の歴史:40年弱(1986年にヨーロッパで最初のタイプのICLレンズを用いた埋め込み手術が実施された)

レーシックの歴史

レーシックは1990年にギリシャのPallikaris先生が考案したものが始まりになります。つまり2022年現在、レーシック手術の歴史は30年程度ということです。

ICL手術の歴史

一方、ICL手術は1986年に最初のタイプのレンズが利用されてから、2019年までに全世界で100万眼の症例があり、75以上の国と地域で承認を受けています。

そして日本においては2003年に臨床試験が行われ、2010年に厚生労働省の認可が下りました。つまり2022年現在、レーシック手術の歴史は40年弱、レーシックよりも歴史が長いのです。

レーシックとICL比較②:ライセンス制度の厳格性

ICLの方が歴史が長いのに、レーシックの方が一般的に感じるのはなぜでしょうか?その理由に関わるのが、2つ目の項目である「ライセンス制度の厳格性」です。

レーシックとICL手術のライセンス制度の厳格性
  • レーシックのライセンス制度:定めはあるものの制限はされない
  • ICL手術のライセンス制度:定めも制限もあり、ライセンスがないと手術ができない

結論として、レーシックのライセンス制度は非常に緩いもので、その結果急速に普及した一方、ICL手術はライセンス制度が厳格なため普及が遅い、ということになります。

レーシックのライセンス制度

レーシックのライセンス制度は「定めはあるものの制限はされない」というものです。

日本眼科学会のガイドラインによると、「レーシック術者は眼科専門医であると同時に、角膜の生理や疾患ならびに眼光学に精通していることが術者としての必須条件である」とされており、「本装置の使用に際しては,日本眼科学会の指定する屈折矯正手術講習会,および製造業者が実施する設置時講習会の両者を受講することが必要である」と定められています。

しかし、こうした定めはあるものの制限はされないため、中には眼科専門医ではないのに、レーシック専門医であるとしてレーシックを行っている眼科やクリニックも存在するのが実態です。そのためレーシックが登場した際には、眼科の専門領域外からの参入が相次ぎ、急速に広がった一方で様々なトラブルも招いたのです。有名なものとしては、レーシック手術集団感染事件などが挙げられます。

ICL手術のライセンス制度

一方でICL手術に関しては、厳密にライセンス制度(認定医制度)が定められています。この制度はICLレンズの製造会社であるスター・サージカル社が運用しているものなので、この制度に該当していなければICLレンズを用いて施術を行うことができません。つまり、定めも制限もあるということです。

認定プロセスについては、以下のような流れとなります。眼科医だけでなく、所属するクリニックのスタッフも講習を受けなければいけないなど非常に厳格なものとなっています。

ICL手術の認定プロセス
  1. 講習会受講
  2. 認定取得の申込
  3. 所属する眼科クリニックのスタッフ向け説明会
  4. 手術実施
  5. 認定取得

(※「より詳しく知りたい!」という方は、こちらの記事で詳しく解説しているのでご覧ください)

レーシックとICL比較③:可逆性

「可逆性」とは「何かがあった時に元に戻せるかどうか」という観点ですが、こちらについてもICL手術に軍配が上がります。

レーシックとICL手術の可逆性
  • レーシックの可逆性:削った角膜は元に戻すことはできない
  • ICL手術の可逆性:再び切開は必要になるがレンズを取り出すことができる

レーシックに可逆性はある?元に戻せる?

レーシックは、レーザーで角膜を削って薄くすることで焦点距離(ピントが合う位置)を変えて近視を改善する手術です。削った角膜は元に戻すことはできないため、可逆性はありません。

レーシック手術の概要
引用:「三木眼科 屈折矯正手術LASIKについて」http://www.miki-eye.com/lasik/visulasik.html

ICL手術に可逆性はある?元に戻せる?

一方ICL手術は、角膜に3mm程度の切れ目を入れて、そこからレンズを挿入して近視を改善する手術です。切れ目は自然治癒し、何かあった場合も同様にしてレンズを取り出せばよいため、可逆性は保たれています。

ICL手術の概要
出典:「齋藤眼科 ICLの手術」http://www.saitoganka.net/menu/icl.html

目に切れ目を入れるなんて怖い・・・」と思う方もいらっしゃるかもしれないですが、加齢によって発生する白内障の手術でも同様の処置をするため、眼科医の先生にとっては手慣れた工程でしょう。

より詳しくは以下にまとめているのでご覧ください。

(※「より詳しく知りたい!」という方は、こちらの記事で詳しく解説しているのでご覧ください)

レーシックとICL比較④:効果の持続性

効果の持続性についても、やはりICLに軍配が上がります。

レーシックとICL手術の効果の持続性
  • レーシックの効果の持続性:角膜の自己回復により「視力戻り」が発生し得る
  • ICL手術の効果の持続性:手術自体の効果がなくなることはない

こちらは勘違いする方が多いポイントなので、詳しく説明させてください。

レーシック手術後に視力が落ちる原因は?

レーシック手術は角膜を削ることによって視力を回復する手術ですが、削られた角膜が自己回復することによって(傷が治るのと同じ仕組みです)、角膜の状態が元に戻ってしまい視力が落ちる、俗にいう「視力戻り」が発生することがあります。そもそも手術の効果がなくなってしまうということです。

こうしてレーシック手術後に視力が落ちた場合は、再び角膜を削ることで視力矯正を行います。頻繁に起こる症状のため、一定期間であれば追加のレーシック手術が無料となる眼科・クリニックも多いです。費用的には問題がないものの、先に触れた可逆性がないレーシック手術を繰り返すリスクは見逃せないと個人的には思います。

ICL手術後に視力が落ちる原因は?

続いてICL手術後に視力が落ちる原因ですが、こちらは画面を近くで見たり、暗いところで本を読んだりと、通常視力が悪くなるのと同じ原因で視力が落ちることがあります。つまり手術の効果はなくならないが、ICL関係なく元々の視力が「より落ち得る」ということです。

というわけで、ICLで視力が落ちる原因は、ICL特有のものではなくて、レーシックでもメガネでもコンタクトでも裸眼でも共通の「元々の視力がより落ち得る」というものになります。

また、こうしてICL手術後に視力が落ちた場合は、レーシック手術を行ったり、メガネを使ったり、ICLレンズを入れ替えることによって視力矯正を行います。

ICL手術後に視力が落ちる可能性もある?

「ICL手術をしても、結局視力が落ちることがあるのであればやはりやめておいたほうがよいのではないか・・・」、私自身そう考えていましたが、冷静に検討するとICL手術後に視力が低下する可能性は極めて低いことが分かります。

そもそも視力低下が最も起こりやすいのは未成年期であり、その後は視力が比較的安定するため大きく視力低下する可能性は低くなります。こうしたこともあり、ICLは視力が安定する20歳くらいまでは受診できないようになっています。

さらにICLで視力が1.5ほどまで回復したのち、さらに視力矯正が必要になる状況を考えてみましょう。画面を近くで見たり暗いところで本を読んだりする中で、元々の視力が1.0以上落ちる場合が該当するかと思いますが、成人してから視力が1.0以上落ちる可能性は極めて低いでしょう。メガネやコンタクトを利用していたとしても、それだけの視力低下は普通起こらないことからも分かるかと思います。

以上より、ICL手術後に視力が低下する原因はICL特有のものではなく、その可能性も極めて低いと考えられるため、「視力が落ちるリスク」も極めて低いと考えられます。

レーシックとICL比較⑤:合併症のリスクの低さ

合併症のリスクの低さについても、やはりICLに軍配が上がります。

レーシックとICL手術の合併症のリスク
  • レーシックの合併症のリスク:「深刻な合併症」のリスクは1%未満だが、ドライアイは3割以上というデータも
  • ICL手術の合併症のリスク:かつては白内障がリスクとされていたが改善済み

レーシック手術の合併症のリスクは?

LASIK後の合併症」によると、レーシック手術によって合併症が発生し得る確率は、良い条件の患者に有能かつ経験豊富な医師が手術を施した場合、深刻な合併症の起こる確率は1%未満と言われています。

「良い条件の患者」「有能かつ経験豊富な医師」という条件が揃ってこの確率となりますが、「深刻な合併症」に該当しない代表的な合併症としてはドライアイが挙げられます。2006年時点の発表になりますが、American Journal of Ophthalmologyの発表によれば、レーシック後6か月の間にドライアイになった割合は33.36%にものぼるというデータが出ています。

他に、レーシックによって発生したことがある合併症には以下のようなものがあります。

レーシック手術によって発生が報告された合併症
  • 術前より矯正視力が低下
  • 過剰矯正および矯正不足
  • 視力の変動
  • ゴースト像
  • フラップのしわ
  • フラップの下の塵や腫瘍
  • フラップの穴
  • 照射のずれによる乱視
  • 角膜拡張
  • 飛蚊症
  • 上皮侵食
  • 後部硝子体剥離
  • 黄斑円孔

ICL手術の合併症のリスクは?

一方、ICL手術によって発生し得る合併症については、代表的なものとして白内障が挙げられます。ICL手術から10年経過した際に、3.5%の方が白内障となり手術が必要となったというデータも存在します(出展:Nakamura T. American Journal of Opthalmology 2019)。

しかしご安心ください。これはかつての穴が開いていないタイプICLレンズにおけるもので、最新のホール型ICLレンズでは白内障の発症率は0.4%くらいと言われています。さらに近視が強い方は通常より20年早く白内障になるとされているため、ICL手術関係なく白内障になりやすいのです。

ホール型ICLレンズの仕組みや歴史について、より詳しくはこちらの記事にまとめているのでご覧ください。

レーシックとICL比較⑥:眼球への影響の低さ

眼球への影響の低さは、レーシック・ICLともに△とさせていただきました。

レーシックとICL手術の眼球への影響
  • レーシック:角膜を不可逆的に削ってしまう
  • ICL手術:ICLレンズを挿入する際、角膜を3mm程度切開する

どちらも「眼球に対する外科的手術」であるため、フェアに見て影響が全くないとは言い切れません。一方で「レーシックは眼球の表面しか影響がないが、ICLは眼球の内部に影響があるため危険である」という雑な比較もよく見られるため、こうした点についても詳しく解説したいと思います。

レーシック手術の眼球への影響は?

レーシック手術による眼球への影響については、繰り返しにはなりますが「角膜を不可逆的に削ってしまうこと」が挙げられます。

その代表的な弊害としては、前述したようなドライアイを始めとした合併症の他に、白内障や緑内障の検査を正確に行えなくなるというものが存在します。

緑内障の検査では眼圧測定を、また白内障の手術では濁った水晶体の代わりに眼内レンズを入れて屈折矯正を行いますがが、レーシック手術で角膜を削ってしまうと、この眼圧測定や眼内レンズの度数を正確に実施できなくなってしまうのです。

ICL手術の眼球への影響は?

続いてICL手術による眼球への影響についてですが、前述したように目の内部にレンズを入れるという性質上、レーシックより影響が大きいとされることもあります。その際に挙げられる代表的な眼球への影響、①眼球内の水分循環の悪化(それが引き起こす合併症)、②角膜内皮細胞の減少、の2つについてファクトを交えて解説したいと思います。

眼球内の水分循環の悪化(それが引き起こす合併症)

こちらは「合併症のリスクの低さ」で解説した通り、ホール型ICLレンズによって水分循環の問題は解決されており、それが原因となる合併症についても確率が極めて低くなっています。

角膜内皮細胞の減少

角膜内皮細胞とは角膜の最も内側の層を形成する細胞で、ポンプのように角膜から水を汲み出す役割を担っています。これが減少すると目の濁りやコンタクトレンズの使用制限に繋がり、最終的には白内障手術を受けられないといった制限にも繋がります。

それでは、ICL手術は角膜内皮細胞の減少に影響があるのでしょうか?ファクトを踏まえると以下のように「ごく僅かに影響がある」ということになります。

ICL手術の角膜内皮細胞への影響
  • 手術時(ICLレンズ挿入に際する角膜の切開):わずかに影響あり
  • 手術後(ICLレンズが眼球内の水の循環を阻害することによる酸素供給量の減少):ファクトはなし

そもそも角膜内皮細胞が十分でない方はICL手術を受けられない、角膜に切れ目を入れる際にわずかに影響が発生するといった点が理由になります。「より詳しく知りたい!」という方は、こちらの記事で詳しく解説しているのでご覧ください。

以上より、「レーシック・ICLともに眼球への外科的手術であるため影響は当然発生するが、特にICLは悪影響になることは少ない」、また「レーシックは眼球の表面しか影響がないが、ICLは眼球の内部に影響があるため危険という比較は誤りである」ということがわかります。

レーシックとICL比較⑦:費用

最後に費用について、こちらは圧倒的にレーシックに軍配が上がります。レーシック手術の相場は15-25万円程度なのに対し、ICL手術の相場は眼科・クリニックによっても変わりますが50万円以上が一般的です。

レーシックとICL手術の費用比較
  • レーシックの費用相場:15-25万円程度
  • ICL手術の費用相場:50万円以上

一方で、そもそも「快適な裸眼生活を送る」という目的で検討しているのに、「効果の持続性」「合併症のリスクの低さ」といった項目ではなく、「安いから」という副次的な項目を優先して考えることは決して妥当ではないと断言します。一生物の目だからこそ、長期的な目線で投資を行うことを推奨します。

まとめ・ICL手術が気になったら

今回はICL手術とレーシックの比較についてご紹介させていただきました。繰り返しにはなりますが、全ての項目の比較をまとめると以下の通りです。

レーシックとICL手術の7項目からの比較を図解で解説
  • 「近視が強く、メガネもコンタクトも辛くて限界」
  • 「とにかく眼に負担をかけず安全に視力を回復したい」
  • 「角膜が薄くてレーシックは無理だと思っていた…」

こうした悩みや不安がある方にとって、ICL手術で手に入る裸眼生活は本当に快適です。しかし迷ったり悩んだりしても、適応検査が不適合なら時間や労力は無駄になってしまいます。まずは行動で適応検査を受診しプロの眼科医の先生に相談するのが賢い選択です。

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